理事長所信

正々堂々
~Take your marks~

はじめに

“国家の消長は青年の力によって決せられる”

理事長 丸尾 昌平
 利他の精神からなる古き良き日本、利他の精神とは古来より日本人が大切にし、自分を犠牲にして誰かのために何かを成し遂げるというものです。私は、青年会議所の先輩方が地域を明るく豊かにすることが自分自身の喜びであると、労を惜しまず活動される姿を見て参りました。どうして時間や労力を使い、自分以外の誰かのために行動できるのか、入会当時の私には衝撃的でしたが、そこに人間としての器の大きさを感じました。少しずつ、私も青年会議所の役職を通じ地域に対して関心を持ち行動に移す事で、自分の殻から抜け出し自分事と捉えられる範囲が広がっていくのを実感いたしました。
些細なことですが、まちにゴミが落ちていても関心を寄せない、そんなひとだけのまちと、行動に移し自らが拾うことができるひとが1%でもいるまちでは、どちらが明るいものになるかは明白です。一事が万事と言うように、ゴミひとつを拾う行動ができる心は、何事に対しても他人事ではなく自分事として大きな視野で物事を捉えている証です。まちの小さなことを気に掛けられないひとが、もっと大きな課題を真剣に考え行動に移していく事ができるでしょうか。最初から大きな何かができなくとも、活動できる環境に感謝し、40 歳までの限られた時間の中で利他の精神を学び、少しずつ大きなことに挑戦する機会を活かしていくことで、周りから必要とされるひとへと成長していきます。そのようなひとを増やし続けることで、10 年後のまちには大きな差となって現れます。
現在、物質的に豊かになり私たちは衣食住に困ることなく生活を送れています。ただ、物質的に豊かなだけでなく、心の面も重要であることは認識しているはずです。私たちは正面からこの問題に向き合い、胸を張って次の世代へと紡いでいける、そんな明るいまちにしていかなくてはなりません。

公益社団法人 坂出青年会議所 第63代理事長 丸尾 昌平

組織の花形、委員長に向けて

 青年会議所での経験は、社会や会社でリーダーとして必要とされる資質を磨き上げることができます。その中のひとつが議案の作成です。1 つの事業を構築する際に、情報を得ようと思えば簡単にインターネットで検索することができますが、誰でも書き込むことができ、誰でも閲覧することができる情報の真偽を確かめることなく鵜呑みにして利用するのでは事業を通して誰の成長にも繋がりません。自らが書籍やひとと出会い話を聞き体験し、その後も関心を持ち続けることで、ひとから頼られる存在になるために事業を行っています。その骨組みとなる議案に自らの想いや内容の全てを凝縮し、誰が見ても「ワクワク」するような内容になるように工夫をして下さい。議案を作成し、考えらえる限りの準備を整えることが自分への言い訳を排し、どのような角度からの質問や意見に対しても臆することなく答えることができ、事業目前に焦ることのない堂々とした姿に繋がります。そして、その姿を委員メンバーに見せることによって、頼もしく自分も委員長に挑戦したいという憧れを抱いてもらえます。
また、会議運営に対して基本となるものは委員会です。委員長が中心となり熱意を伝えメンバーを導き、より良いものを目指す心意気を示していかなければなりません。そこに共感してくれたメンバーが共に行動し、「どなんかしてやろう」という当事者意識に繋がっていきます。そして、理事会は委員会の中で打ち合わせし尽くしたものに理事メンバーから意見や承認をもらう場であることを十分に意識して下さい。
なんとなく前年までの流れを踏襲しているだけでは自分の力にはなりません。青年会議所では、よく失敗しても良いと言われますが、ただ準備不足で失敗したのでは何の成長にも繋がりません。前年度からの検証を活かし、改めるべきところを改め、良いところをさらに強化するべく周到に準備を進め、ひとつでも良いので今まで苦手だと思い避けていたことや新しいアイディアに挑戦することに価値があるのです。

第28回さかいで塩まつりについて

 坂出市は広大な塩田地帯を有し、永らく塩のまちとして栄えて来ました。その歴史を次代へと継承していかなければならないという想いから、さかいで塩まつりを開催しております。私たちが行う事業の中でも最も規模が大きく知名度の高いもので、さかいで塩まつりを開催できていることが坂出青年会議所メンバーひとりひとりの誇りとなっています。そして、この事業を通して、私たちが伝えなければならないものは、塩田造りに尽力した久米通賢翁の地域に対する熱き想いです。祭りとしての楽しさの裏側に必ず伝えたいメッセージが明確にあってこそ地域から必要とされ次世代へと紡いでいく事ができます。
本年度は他者や地域に対して本当の関心を持ち、より良くしたいという心情の元で、現状を分析し時代に合わせたものを取り入れる勇気と行動力を持って開催いたします。また、実行委員会などで他団体の方々と接する機会がありますが、さかいで塩まつりが繋いでくれる絆を大切にしていきます。
開催場所の問題も視野に入れ、今後さかいで塩まつりが継続していける検証を行えるような第28回さかいで塩まつりにして参ります。

第 36回坂出市民大学について

 坂出市民大学は市民の意識高揚と文化の振興を目的とした最も歴史ある事業です。本年は市民ホールが休館となり、会場選定から検討していかなくてはなりません。会場の変更を機に、ホールで講演会を催すというだけの概念から脱却し聴講者の方との距離を縮めることで、確かな効果が得られるような工夫を行って参ります。

青少年事業に向けて

 夏に開催しているサマーキャンプでは、地域のこども達の育成を目的として事業を構築しています。他団体との差別化を図るためにも、キャンプという概念だけに捉われるのではなく、こども達の心の成長に焦点を当てた事業を構築してもらいたいと考えます。こども達の安全面や健康面には十分な配慮の上で、身の回りに当たり前にあるものへの感謝を厳しさの中から学ぶ機会を提供して参ります。また、人間はどこかのコミュニティに所属し生きていかなくてはなりません。こども達にとって普段関わっている親や学校の教員というだけでなく、せっかく私たち多くの大人と関わる機会を活かしコミュニケーション能力を高める場となるように意識してください。ただ、現在はコミュニケーションの在り方自体が大きく変化しています。一方的な私たち大人の押し付けではなく、時代に合わせたコミュニケーションの在り方を模索する必要があります。

事業を大切に、そして変化を怖れず未来に向けて

 坂出青年会議所 63 年の歴史の中で先輩諸兄が研鑽を繰り返し決められて来た事業や、それを実施するまでの流れがあります。それは、この青年会議所のメンバーの成長の為であり、まちに向けて事業を行う責任からです。青年会議所は自我を通すところではありません。基本姿勢として事業やルールを守っていくことが重要です。
ただ、今後 70 年、80 年とこの組織が残りメンバーが楽しさを持って生き生きと活動していく為には、時代背景にあった変化を怖れてはいけません。創立 60 周年を機に作成した未来ビジョンの中にも「変わらないために、変わる」という文言があります。5 年後、10 年後のまちに対するビジョンをメンバー全員で共有し突き進めて行かなくてはなりません。もっとも強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。変化し続けることができるものだけが生き残るのです。

会員の資質向上事業に対して

 本年は日本青年会議所 JC プログラム推進委員会に出向する機会を得ることができました。JCプログラムを推進し、アカデミー会員にはもちろん歴の長いメンバーにも改めてJC 活動の本質の理解や個々の能力開発を行い、今後の事業活動に活かせていきます。また、私たちは青年経済人として科学技術の発展が与える組織に対する影響や、今後ますます進んでいく社会の多様性を理解するためには、多くのことを学んでいく必要があります。それが地域にインパクトを与えられる人材になることへと繋がります。

会員拡大について

 坂出青年会議所の活動を円滑に行っていく為には 50名以上の会員数が必要だと考えています。入会歴の浅いメンバーが多くの割合を占めるなか、卒業などの会員減少を考えると 10 名の会員拡大は必達であると考えます。5 つの委員会で、それぞれ 2 名以上の会員拡大を行っていかなければなりません。今後、この坂出青年会議所がさらなる発展を遂げていくためには、メンバー一人ひとりが組織の魅力を多くの青年に発信し、一人でも多くの同志を増やしていかなければなりません。

災害時における、我々の新たな役割

 昨年起こってしまった西日本豪雨災害は死者220名と大きな被害を出してしまいました。坂出青年会議所は被災地ボランティアとして現地に駆け付け、また駅前では義援金活動を行いました。被災地では人間が築き上げてきたインフラ整備は機能を破壊され無力さを痛感することしかできません。そこには長い年月を重ね築き上げてきた豊かさは何処にもありませんでした。
私たちの住むまちは自然災害の少ないまちです。自然災害が少ないことから危機意識が薄れてしまっているのかもしれません。しかし、いつ起こり得るか分からない自然災害に対し、地域の繋がりの重要性を認識し、共通の目的を持つ他団体と互いに協力する体制の確立を始めていかなくてはなりません。万が一、このまちで大災害が起こった時に私たちは現地に赴き汗を流すボランティアとしての活動だけでなく、日々地域で活動を行い行政や各種団体と築き上げてきた信頼関係のもと、行政から依頼があれば 72 時間以内に立ち上げなくてはならないボランティアセンターの補助や各地から集まってくれたボランティアに対してのマッチングなどに関わっていく必要があります。

結びに

 ある事業のアンケートで「もしあなたが会社経営をしていなくても青年会議所活動を続けますか?」という問いに会場の 9 割以上のメンバーが NO と答えました。そうであるならば、仕事を終えればまっすぐに帰宅し家族と過ごすという一般的な生活を選択せず、自らの意思で所属し、青年経済人としての資質を高めようと参画している青年会議所活動に全力で取り組み成長していかなければ全く意味を成しません。私たち自身が明るい心豊かな未来の実現を信じ、社会の課題を抽出し具体的な解決策を考え、周到な準備のもと仲間と共に行動に移すことで、次の世代に胸を張り正々堂々と受け渡すことのできる地域を創造します。

2019年1月1日

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